- 『まずはFTPを知るためにランプテストをやろう』
- 『FTPを上げたいならSST(スイートスポットトレーニング)が一番効率的!』
このような文言を見たことはないだろうか。
仕事や家庭等でトレーニングにあてる時間は少ないが、強くなりたくてZwiftに支払いを済ませ、ランプテストを行い、FTPを確認。いざトレーニングへ!
でも──
“SST(short)”が全然完遂できない!きつすぎる!
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そんな迷えるあなたに伝えたい。
今回はその理由と、初心者が”SST(short)”を完遂できるようになる」ためのステップをご紹介します。
目次
ランプテストと”SST(short)”とは
● Zwiftのランプテストとは?
Zwiftにも搭載されているランプテストは、FTP(Functional Threshold Power=機能的最大出力)を手軽に測るテスト。
1分ごとにワット数が上昇していき、限界まで踏んだ最後の出力の75%がFTPとして設定されます。
● そもそもSSTとは?
SSTとは「Sweet Spot Training」の略。
FTPの88~94%程度で走行するトレーニングで、効率的にFTPを向上させる手法として有名です。
● Zwiftの”SST(short)”とは?
Zwiftのワークアウトの一つであり、設定されたあなたのFTPの96%を5分、88%を5分で4セット行うメニューです。効率的にFTPの底上げを狙えるzwift人気ワークアウトで、ベースのトレーニングメニューとして言及されることも多いです。
なぜランプテストFTPで”SST(short)”が完遂できないのか?
🔸 ランプテストFTPは高く出やすい
ランプテストは、最後の1~2分を無酸素的な「踏ん張り」で乗り切ることができてしまいます。
その結果、実際の有酸素持久力よりも高いFTP値が設定されてしまうケースが多いのです。
🔸 “SST(short)”の難しさ
“SST(short)”は、FTPの約90%の出力を20分間連続して2セットなど行う高負荷メニュー。
そのため、ランプテストで高めに出たFTPを基準にすると、実質FTP100%超えの長時間走行になり、初心者にとっては非常に過酷です。
また高い強度でペダルを回し続ける経験が浅い方にとっては、SST強度で40分というトレーニング時間も完遂を妨げる要因となります。
初心者が”SST(short)”を完遂するためのステップ
ステップ1:受け入れる
「数値が正しいのに完遂できないのは自分のメンタルが悪い」
そう思ってしまう気持ちも分かりますが、ほとんどの場合、完遂できない原因は高すぎるFTP設定です。
ただ、20分テストを再度行う時間も気力もないのも分かります。なので設定はそのままでok。目標はそのFTP設定で”SST(short)”の完遂を目指しましょう。
ステップ2:短く・軽く
- 40分ではなく、5分×5くらいから始める
- 強度もFTPの88%程度まで下げてOK
40分連続ワークアウトは慣れていないと本当にキツイので、まずは細切れにしたワークアウトを自身で作成して行います。(zwiftは自分でワークアウトの作成が可能。)ワークアウトの強度もSST下限の88%程度まで下げて実施しましょう。88%5分 レスト3分 を5セットで充分。
まずはSSTの強度に慣れることから始めます。
ステップ3:レストとセット数調整
- まずステップ2をクリアする
- レストを少なくし、セットを増やす
ステップ2をクリアできれば、次はレストの時間を少なくし、セット数を増やします。レストとセット数を変えるのは同時でも良いですし、自信がなければどちらか片方でもかまいません。クリアすればレストを減らす、もしくはセット数を増やし、そのワークアウトを繰り返します。
ステップ4:レストなしで実施する
- 40分連続で行う
ある程度ステップ4を繰り返した後、今度はレストをなくします。連続して40分のワークアウトに慣れる段階です。強度はまだ88%で構いません。
ステップ5:強度を上げる
ここまで来ればSST下限の強度で、ある程度の長さのワークアウトを行う下地が出来ていますので、次は強度を上げます。
ステップ2~5までをFTPの96%設定にして行います。
ステップ6:”SST(short)”の実施
ここまで来れば後は完遂するのみです!
まとめ
- ZwiftのランプテストFTPは、実際より高めに出ることがある
- その値を元にSST(short)をやると、初心者には「無理ゲー」になりがち
- 完遂を目標に、距離・強度を下げたアレンジから始めよう
おわりに
私自身、最初のSST(short)は途中で脚をつきました。
「こんなにキツいのがベーストレーニング!?」と思っていました。
でも、設定しているFTPと実際のFTPに乖離があることを認め、その強度に少しずつ慣れていくことで、完遂することができます。
同じように悩む初心者の方が、この記事で少しでも前向きになれたらうれしいです。